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ベリーズ旅行記

1月7日〜1月12日

ベリーズへ 1月7日

37カ国目のベリーズに向かっている。当初はコスメルにはもっと長居するつもりであった。が、やめた。コスメルの海はとてもよかったけれど、コスメル島の中心の町サンミゲールに幻滅したのだ。とてもツーリスティックなこの町にはダイヤや金銀を売っているお店がたくさん軒を並べている。なんでカリブの島に貴金属店が並んでいるんじゃい?
ダイビングには満足したのでさっさとこの島を出ることにした。

夕方国境を越え、夜9時すぎにベリーズシティに到着した。ベリーズシティはベリーズ最大の都市なのにどこか薄暗かった。暗い内容の夢に出てくるような町だった。ヘンな人もチラホラ見かける。夜でも明るいメキシコの町とは大違いだ。縁日の浅草と夜の青山墓地くらい違う。気持ちまでどんよりしてくる。
こんな暗いベリーズシティをとっとと抜け出したい。ベリーズ・バリアリーフの砂の島キーカーカーが待ち遠しい。(昭浩)

再会 1月8日

 朝からどしゃぶりの雨。これからエメラルドグリーンの海に囲まれた珊瑚礁の島に行くというのに・・・これじゃ能天気な僕らだってブルーになる。少し大きめのモーターボート(幸運なことに前方部分は屋根がついている)は雨の中薄暗い水面の上を走る。運転しているキャプテンは大粒の雨に激しく打たれて辛そう。

キーカーカーに着き、宿を決め、朝ごはんでも食べようとプラプラと通りを歩いていると前方に驚いた表情で仁王立ちしている男がいる。メキシコシティで会って、サンクリストバルまで一緒だったカズさんだ。

もしかしたらいるんじゃないかなあと思って歩いていたんですよ。」
そんな意味深なことをいう。僕らが今日キーカーカーに来るなんて知らないはずなのに。
部屋にいってヤスコさんとも再会した。
ちょうどふたり(僕たち)の夢をみたところだったんですよ。」
とヤスコさん本人も僕たちの登場に驚いていた。(昭浩)

追記:この日から、僕たちはヤマモト夫婦(カズさんヤスコさん)と翌日これまた再会することになるヒロコさんと5人でキーカーカー、ティカル、リビングストン、アンティグアと一緒に旅することになる。

キーカーカーの海 1月9日

 濃いブルーとエメラルドグリーンの彩色が混じる海。なめらかな波の反射が透明な海を透りぬけて白い砂に映る。光と影が連続的に流れている。

キーカーカーの海は素敵だ

朝のさわやかな散歩で見る神聖な感じのする海も素敵だし、暑い日中、シュノーケリングしてたくさんの魚を見て楽しんだり、静かな海に浸かりながらビールを飲んだり、そんなことのできる海も素敵だし、夜の月の光を永遠に続く光の道を作る幻想的な海も素敵だ。(昭浩)

キーカーカーの海。ここは結構流れがある
海の水がとてもきれいなので、水面から見える、魚たち
海鳥とペリカンがきれいな海に映える
冷たいビールを海の中で飲む、ご機嫌な男たち

ブルーホールでダイビング  1月10日

「朝6時はもう明るいっスよ。」
とカズさんは言っていたけれど、朝5時半はまだ暗かった。ダイブショップにはすでに欧米人がたくさん集まって、朝食を食べていた。6時半ごろ船に乗って出発。曇っていて風もあるので少し寒い。外海に出ると船は揺れ始めた。船には強い方だけど、そんな私も気持ちが悪くなりかけた。リーフに入って波がなくなり、その後再び外海に出てからやっとブルーホールに着いた。

ブルーホールは船の上から見えた。濃い、深いブルーだ。エントリーしてからその穴の壁沿いに斜めにドンドン落ちていった。でも落ちているという感覚はあまりなく、前の人についていくので必死。フィンキックしまくって息が上がる。
トンネルみたいにくぐるところをくぐったら引き返した。そこでふとわれに返って、この穴の深さに、濃いブルーにビビる。このままここに吸い込まれて、落ちていったらどうなるんだろう?

だんだんと上に向かって泳ぎ、やっと穴のヘリに来るとホッとした。一瞬だったけど、その一瞬に、この深い深い地球の穴から抜け出せなかったらどうしよう?という不安にかられたダイビングだった。神秘的なその青は、今まで見た海とはまったく違うような気がした。(映子)

Spiritual Message 1月11日

 裸足で歩きなさい。

子供の時のように風を楽しみなさい。

子供の時に捨ててきたものをとりもどしなさい。

・・・それがこの島の精霊たちの言葉・・・

サメとエイ 1月12日

 サメとエイと一緒に泳ぐ
それって一体どういうことなんだ?

メキシコで会った旅行者からキーカーカーでそんなツアーが出ていると聞いたときからかなり期待はふくらんでいた。ぶっちゃけ、ブルーホールでのダイビングなんかよりこっちのほうが楽しみだったのだ。しかし、本当に一緒に泳げるのか?
両乳首にピアスをした怪しいオヤジの小さな船で沖のリーフに出かける。

ポイントで待っていると、どこからともなくエイらしき影がボートに近づいてきた。1匹、2匹、3,4,5,6・・・・ぞくぞくとボートに集まってくる。さらにサメらしきシルエットもやってきた。サメとエイの集団が船のまわりに密集している。驚くべき数だ。オヤジがエサを投げるとさらに密集し、白い海底が黒で埋まる。

乳ピアスオヤジが海に入れ、と合図をするが、こんなにエイとサメがウヨウヨいるなか入って大丈夫なん?エイって刺さへんの?サメは噛みついたりせーへんの?怖いよぉ。

恐る恐るエイとサメの海に入ると、にゅるるぅ、とした感触が!しかもヒンヤリ冷たい。エイだ。僕の体のまわりに黒い影が飛び交っている。
うぉっ、深さ2mくらいの浅瀬の底にはサメもいるぜ。足噛まれたらどうしよう。一瞬パニック。

5分後、だいぶ状況に慣れてきた。最初は恐怖と興奮でアドレナリンやらエンドルフィンやら大量に分泌され、たいへんなことになっていたが、少し落ち着いてきた。すると、今度は自分から触ってみたくなる。
まず、エイにタッチ。ニュルル。こんにゃくのまわりに納豆のぬめりが絡み付いているようなヌルヌルとした感触。次に根性入れてえーいサメにタッチだ。
サメ肌やー!
思わず水面に出て叫んでしまった。見た目滑らかなサメの肌は目の粗い紙やすりのようにザラザラとしていた。

水面からだけでなく、潜って水底近くでサメやエイと同じ視線で泳ぐのもまたいい。エイやサメと間近でアイコンタクト。サメもエイも感情を表情に表すのが下手なおじさんのような目をしていた。僕は何度も何度もエイとサメとのふれあいを求めて潜った。カズさんなんかはエイに乗ろうと何度もトライしていた。

いやー楽しかったなあ。僕は心底この島に惚れたよ。(昭浩)

突如現れた、ネコザメの群れ。サメはやっぱりサメハダ
エイと一緒に泳ぐ。こんな体験、めったにできない
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