モザンビークに来たんだからモザンビーク島に行かなきゃ。
僕らがモザンビーク島に行こうと思った動機はそんなものかもしれない。
島は、風がビュービュー吹いていて、しかも遠目には澄んだ青色をしているが海はそれほどきれいではない。
たぶん島の下水はすべて海に流されているのだろうから、実際汚いと思う。
そして、食べるごはんもそんなにおいしくない。
観光するところは、島の北にあるサン・パオロ宮殿くらい。
書いているとなんだかイマイチのように聞こえるかもしれないが、ここはなかなかいい島だ。
いい島といっても、のんびりできるリゾートという雰囲気もない。
ただ、ポルトガルの植民地時代の建物がまだ残っていて、しかも、世の中によくある世界遺産の街のようにこぎれいにレストアされていないので、ぽつんとそこだけ時代に取り残された、そんな町並みがいいのだ。
人気はの少ない町の中を散歩していると、間違ってタイムスリップしてしたような感覚になる。
夕日のオレンジ色が島を包み、そしてあたりは暗くなる.そんなころに、広場ではでっぷりとした黒人のおばちゃんたちが、歌を歌いながら体でリズムをとって踊っていたシーンが印象的だった。
モザンビーク島・・・悠久の時を感じさせる褪せた壁の色、音、空気感がとても詩的だ。