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ヨルダン旅行記2

アンマンに戻る 12月25日

昨晩は遅くまで盛り上がり、もうすっかりエルサレムもクリスマスも堪能したので、今日はアンマンに戻ることにした。僕はクリスマスイヴの盛り上がりは好きなのだけど、クリスマス当日の、前夜に比べテンションが下がって少し落ち着いた雰囲気があまり好きではないのだ。アンマンはイスラエルに行く前と相変わらずであった。同じテンションのままだった。だから少しホッした。食べ物もイスラエル比べ格段に安いので、そこでもホッとする。豊かな食生活にもどった。イスラエルは寒く雨が多かったが、それはここアンマンも同じであった。はやくこの寒くてジメジメしたところから抜け出したい。それが今の願いである。(昭浩)

岩のドーム
金色に輝く岩のドームに入れなかったことだけが心残り。また来い、ということか

イスラエル出国は、入国とは違って驚くほどスムーズだった。出国税(金)さえ払えば用なしか、という感じ。こうして、イスラエルでの1週間は、夢のように一瞬にして終わってしまった。アラファト議長に会えなかったり、聖誕教会のミサに行けなかったり、失敗も多かった。けれど、そこに行って、そこの空気を少しでも感じることができた。本当に行ってよかった。(映子)

死海と泥パックと温泉とベドウィンキャンプ 12月26日

小さい頃、誰もが世界の七不思議の本を読んだにちがいない。泳げない人でも勝手に体が浮いてしまう死海について、その本のなかに書かれていたはずだ。僕は、水の上に浮かんで本を読んでいる人のイラストを見ただけでワクワクしたものだ。
それから年月が経ち、ワクワクした頃の気持ちもどこかへ置いてきてしまって、死海は塩分濃度が濃いから浮くのは当たり前、なんて夢のない知識ばかり増えて、子供の頃ほどの死海への強いパッションはなくなってしまっていた。「せっかくヨルダンに来たのだから一応浮いておかないとダメでしょう。」そんなノリで死海へと繰り出しのだった。
ところが、浮いてみるとこれがおもしろいのなんのって、なんで浮くんだろう、えーっ、塩分の濃度が高いからってやっぱり人が水に浮くのはおかしいよ、そんな感じで頭がパニックなるくらい楽しい

はじめは後ろ向きにゆっくりと死海の中に入っていく、ひざ以上の深さになったら、ゆっくり体を後ろにあずける。
ぷかん
おおっ浮いた
この時の感動は忘れられない。
それからしばらく仰向けになったり、クロールしたり、いろんなことを試してみる。平泳ぎは難しい。なぜなら、足が水から浮いてしまって、うまくドルフィンキックができないからだ。激しい動きは禁物だ。死海の水が目に入ったら大変なことになる。なめてみるとそれは塩辛いというよりは、痛みを感じる。

死海には、死海名物泥パックというものがあって、それも試してみた。死海の岸辺にある泥を持ってきて、体に塗りたくる、20分ほど待ってパックのようにパリパリに乾いてきたら、死海に流れ込んでいる、川の水で洗い流す。肌がすべすべになっているのが顕著にわかる。おみやげに持って帰りたいくらいだ。

死海の泥パック
死海のなかにある泥を塗りまくる泥パック
死海で浮遊体験
浮いた浮いた!初の浮遊体験

その後、近くで沸いている温泉(これがまた日本人の肌に合う40度くらいのちゃんとした温泉)で体を温め、チャーターしたタクシードライバーのカリードの故郷である死海の近くにあるベドウィンキャンプに連れて行ってもらった。
アラビックコーヒーやチャイを飲みながら、カリードのお父さんの手作りの楽器によるベドウィン音楽を聞きながら、少しホームステイ気分を味あわせてもらった。カリードはここにステイしてもいいよ、と言ってくれた。もう少し暖かい季節で、時間に余裕があったら、ベドウィンキャンプでホームステイもいいかもしれない。(昭浩)

死海の後の温泉
死海と泥パックの後は温泉に限る
弦楽器を弾くベドウィン
手作りの弦楽器でもてなすベドウィン

イラクヤング食堂  12月27日

アンマンにはイラク人の経営する食堂が何軒かある。そのなかでもイラクヤング食堂は一番のお気に入りだ。ヤング食堂というわりには、おじさんばかり。従業員はもちろんイラク人。客もイラク人が多い。イラク人は親日家が多く、僕たちが行くと大歓迎の嵐である。トマトの煮込みや焼きトマトをサービスで出してくれるどころか、皿が空くとこちらが断るまでおかわりを出し続けるというサービスぶり。いつも現れるテンションの高いおっちゃんは、次から次へとチャイを僕たちにサービスしてくれる。
日本はアメリカに空爆された国としてイラク人は認識している。広島と長崎に原爆を落とされた国として同情しているようだ。日本の首相はアメリカのイラク空爆支持を表明している。すなわち僕たちも含む日本人がイラク空爆を支持しているとも言える。それをここにいるイラク人は知っているのだろうか?気持ちは複雑である。
愛嬌があって、人情味があって、下町の食堂のような温かさのあるイラクヤング食堂とそこにいるイラク人たち。僕はここアンマンにいるイラク人しか知らないが、イラク人に対して大変良い印象を持ったということだけは確かである。(昭浩)

ネボ山
今日観光してきたネボ山、モーゼはここで何を見たのか?
マハバのモザイク
マダバの町にあるモザイク画、6世紀のエルサレムの地図

マダバとネボ山へ行った。セルビスで、マダバのバスターミナルまではスムーズだったが、ネボ山行きのバスがない。セルビスで途中の村まで行くが、そこから歩くのは、距離がわからないのでつらそうだ。タクシーで行くことにした。が、ドライバーでないおやじが、茶々を入れてくる。しつこくていやになる。結局、あるおっちゃんとの交渉が成立して、ネボ山まで行けることになった。しかし、それはタクシーではなく、おっちゃんの自家用車だった。

ネボ山の教会は、いい雰囲気だけれど、なぜかトタン屋根。モザイクは結構残っていた。ステンドグラスもきれい。ここはモーゼ終焉の地。モーゼがイスラエルに向かっていくヘブライ人たちを見送ったといわれるところにたって、遠くにイスラエルとヨルダン川、うっすらと死海らしきものを見るのは、感慨深いものがあった。
帰りは、マダバまで歩いていこうと思っていたら、親切なおじさんの車が止まってくれて、乗せてくれた。
マダバの町のところどころにモザイク画が残っている。本当はいろんなモザイクを見て回りたかった。だけど、どれもお金を払わないと見れない。しかも、そこを管理している係員の態度が気に食わない。Stジョージ教会にある有名な6世紀のパレスチナの地図のモザイクは確かによかったけど、お土産用の地図やハガキはバカ高いし、おやじの態度も高圧的。12使徒教会の入り口にいる男2人もえらそうにしている。インフォメーション近くのモザイクもたいしたことないのに、その辺のおやじが金を集める。なんだか腐った町だ。と、すっかり気分を害して帰った。(映子)

紅海へ 12月28日

砂漠をひた走り岩山の間を抜けると紅海が広がっていた。

雨ばかりだったアンマンやエルサレムをようやく脱出し、青空の下輝く海を見て、中東の旅ももうすぐ終わりなんだと感じた。シリアに入ってから40日間はあっという間であった。その間5回も越境しているのだからあわただしいのも無理はない。
紅海沿いにあるアカバの町は垢抜けていた。田舎の港町くらいにしか思っていなかった僕は意外に感じる。外国製品がやたら目立つ。キャノン、ソニー、シチズン、中国製の布団や毛布なんかのお店もある。人々もみんな英語を上手に話す。
アカバは、ヨルダンでもっとも外国の影響を受ける場所だから当たり前なのかもしれない。ヨルダン唯一の港であり、イスラエル、サウジサラビア、エジプトの国境がすぐそばなのだ。僕たちはここアカバで、ヨルダンではじめてのビールを飲んだ。(昭浩)

史上2回目の大げんか  12月29日

それは、昨日の出来事にさかのぼる。
私たちは、二人のシンガポーリアンとタクシーをシェアして、アンマンのワヘダットバスターミナルまで行った。アカバ行きのバスは、すぐにあった。客引きみたいな男と交渉して、1人3JD(530円)になった。ところが、バスのオーナーは、3.5JD(620円)と言って譲らない。全然関係のない乗客のお医者さんも「みんな3.5JDだよ」と言ってくるので、あきちゃんは、キレてしまった。悪いのは、いい加減なあの客引きの男なのに、罪もない親切なお医者さんに、「None of your business. Go away.(お前には関係ねえ!!あっちへ行け!)」 と言っている。ひどいよ、あきちゃん、あんまりだよ。使うところを間違ってる。そう思った。結局、3.5JD 払って、丸く収まったけど、「Very bad people.」 とあきちゃんはつぶやき、手は怒りに震えていた。
次の日である今日、あきちゃんは変になってしまった。タクシーに乗って、港に行こうとするときも、全然交渉しようとしないし、私が交渉して、「どう?」と聞いても、どうでもいいといった態度。とてもむかついた。昨日の自分を悪いと思ってないばかりか、この態度。この人とこのままずっと旅していくことは無理だ。そう思った。考え方が違う。わかりあえない。私がそれから口をきかず、ずっと無視して歩くようになると、ちょっとは反省したのか、「ごめんよ」と謝ってきた。しかし、だ。その後の言葉は、「昨日は必死に交渉したのに、味方がいなかった。」と言う。そうじゃないだろ、と思う。自分が罪もないお医者さんに浴びせた言葉をなんとも思っていないうえに、今日私に対してとった態度もひどい。私は、このことを忘れないでいようと思う。(映子)

ヨルダンからエジプトへ渡るフェリー
ヨルダンのアカバからエジプトのヌエバアへ渡るフェリー
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